あるおばあさんの悲しい話

日記

知り合いの介護ヘルパーに聞いたとても悲しい話を紹介します。介護訪問先で教えてもらったという、あるおばあさんの話です。

そのおばあさんは現在認知症なのですが、実はもっと若いときからすでにおかしかったと、親戚には思われていたそうです。

太平洋戦争のとき沖縄では大空襲があったのですが、そのときまだ20代だったおばあさんは子供を背負って爆撃から逃がれるために走っていました。ものすごい轟音と爆風の中、泣き止まない子供をあやしながら逃げるのですが、どうしても子供は泣き止みません。こんな状況では仕方がありません。きっとおばあさんだって泣き出したいくらいだったと思います。それでも彼女は懸命に子供あやし続け、そして走り続けました。するといつしか、子供が泣きやみました。おばあさんはやっと泣き止んでくれたとほっとして背負う子供を見ると、子供の首がなくなっていました。

その後、おばあさんは首の無くなった子供を裸にして土に埋めました。子供の服が他の子供の役に立てばと思って脱がしたのだそうです。

「そんなことがあって、おかしくならない方がおかしい。」と話してくださった方は言っていたそうです。

以前「ばあちゃんが死んだ」というものを製作しましたが、本当のところ自分に何ができるかなんて未だにわかりませんし、深刻に追求しているわけでもありません。ましてや他人に説教をするつもりも全くありません。ただ、自分達はとても恵まれているということだけは忘れないで欲しいです。

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