「ポケモンメザスタ」を体験して、課金のエグいキッズ筐体との付き合い方を真面目に考えた

ゲーム

ポケモン映画の特典で「ポケモンメザスタ」のタグをもらったので子供とプレイしたら恐ろしいスピードで100円玉が吸い込まれていきました。

ポケモンメザスタとは?

ポケモンのキッズ向けアーケードゲームです。ゲームセンターだけでなく、家電量販店やショッピングモールなど様々なところに置いてあります。

基本プレイは100円。プレイ後にいろんなポケモンの描かれた「タグ」が排出されます。このタグのコレクションがプレイヤーの主目的となります。

ポケモンメザスタ(公式サイト)

数分で100円玉が枯渇

まず唸らされたのがテンポの良さ。プレイヤーがやれることはルーレットと連打のみ。瞬く間にポケモンゲットのチャンスが到来します。

素人でもわかるほど良さそうなポケモンが中央にいて、今にもゲットできそう。ここで100円を要求されます。期待を込めて100円を投入しルーレットをストップ。ゲットできたのは横にいた弱いやつでした。

ここでがっかりする間もなくボーナスターン突入の表示。スターポケモンが現れます。これはなんとしてもゲットしたい。ここでまた100円を要求されます。投入後は皆様のご想像通り、横にいた弱いやつをゲットしました。

子供を励ます言葉を考えていたらボーナスゲットタイムが発動。草むらにポケモンの気配が。ここでまたまた100円を要求されます。ここまで来たらとことん付き合ってやろうと100円を投入。横にいた弱いやつをゲットしました。

ここまでが1プレイ。4〜5分で400円が飲み込まれました。

ゲームではなくガチャ

タグはあらかじめ筐体に装填されているので、出てくるものはおおよそ決まっているのかもしれません。だとすると、お金をいっぱい入れたらいつかは欲しいタグが出てきます。ゲームというよりは演出のついたガチャです。パチンコの方が近いかも。

このようにゲームのインターフェースを被せて、あたかもプレイ次第で良いものがゲットできるように見せているのはOKなんでしょうか。ソシャゲと違って確率表記がないのも気になります。

手前に遊んでいた人の排出を見て、そろそろすごいのが出るぞとか、この筐体はもういいの出ないなとか、そういうアナログな作戦は有効かもしれません。やっぱりパチンコですね。

記録制限のあるメモリータグ

プレイヤー情報を登録するにはメモリータグというものを別途購入しなければいけません。これがあるといろいろと有利になりますが、不思議なことに記録回数に上限が設けられているのです。

プレイヤー情報はあって困らないのに、そこを有料にして、しかも回数制限をかけているのはなぜでしょう。権利上、手数料をとる必要があるのでしょうか。ご存知の方は教えてください。

廃課金者養成マシン?

プレイ後はあまりのエグさに笑ってしまいましたが、調べたところ1シリーズを揃えるのに必要な課金額はおおよそ5〜6万円らしく、スマホゲームと比べると良心的ですね!

とはやっぱり思えなくて。

こんなにギャンブル性の高い娯楽に触れて育ったちびっ子は将来どうなるのでしょう。ソシャゲに何十万、何百万とつぎ込むような大人になってしまうのでしょうか。

我が子には「節度を持ってプレイしよう」と念を押しておきました。

たくさんの学びがある

一方、ポケモンメザスタにはすばらしい点もたくさんあります。

ビジュアルのクオリティが高く、UIもわかりやすいので、すんなり始められて、あっという間にのめり込んでしまう魅力があります。

とくに驚いたのは突発的に始まるスペシャルタッグバトル。2つの画面が1つになって、となりで遊んでいる人と協力プレイになります。

ポケモンメザスタはもともと1画面2コントローラーの筐体を擬似的に2画面に見せているので、こういう大胆なことができるんです。素敵なアイデアですよね。

そして何より課金を促すためのテンポと演出は本当に見事です。財布の紐の固さには自信があったのに100円玉をどんどん投入してしまいましたから。

娯楽を味方にする工夫

我が子は同じくキッズ筐体の「アイカツプラネット」に夢中。女児向けにしてはバトルシステムがガチすぎるところが個人的には気になりますが、本人はとても楽しんでいます。

そんな我が子のために先日、遠方まで自転車を飛ばして汗だくゼーゼーでかわいらしい販促物をもらってきました。完全に不審者です。

それをすぐにプレゼントするのではなく、約束ごとを守れたらゲットできるチャレンジ企画にしました。何が言いたいかというと、

このご時世、アーケードゲームは客単価を上げなければいけませんし、ポケモンといった知財を活用する場合はよりエグい仕様にせざるを得ないのかもしれません。

それを頑なに否定するのではなく、ときには一緒に楽しんで、ときにはご褒美のネタにして、娯楽と上手に付き合っていく工夫が必要だと思いました。いわゆるゲーミフィケーションです。

そうしていかないと、ドラクエのバトルえんぴつでさえ学校に持ち込めないような、つまらない世の中になってしまいますからね。

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