最近読んだ旅の本

最近読んだ旅の本

香山哲さんの選書をきっかけに、自分ではきっと手に取らなかった旅文学を読んでみました。いろいろと考えさせられました。

香山哲さんの漫画と選書

ぼくはスマホゲームがきっかけで香山さんを知りました。独特な世界観とキャラクターに魅せられ、以来ファンなのです。新作漫画「ベルリンうわの空」を買いに吉祥寺のブックス・ルーエに行くと、同じ棚に彼の選書も並んでいて、その中の「お嬢さん放浪記」はこう紹介されていました。

 何よりも強くおすすめ。どこかからなんとかお金を工夫して、ぜひこの本を買って手元に置いたり、この本が必要そうな人を見つけたらすぐに貸してやったりしてください。犬養毅(元総理大臣)の孫でありながら、親の援助をほとんど受けずに自力でアメリカからヨーロッパにかけて滞在した各国の記録。同じく貧しい他国の留学生などと協力して「友達をつくるクラブ」を作ったり、見学に行った貧民街の人にコーラをごちそうになったり、病気で倒れたり、そこまで強くもないのに激しく熱意を持って動き回る犬養道子は、いつも僕に勇気をくれる英雄だ。知性を信じ、善を重んじ、どんな文化や精神にも敬意を持ち、おいしい食べ物や風景を愛する。素晴らしい動きをする素晴らしい人たちの、考えや言葉やふるまいがいきいきと書かれていて、自分の精神の美 しさを磨こうとする気持ちや勇気を保つ、 大きな助けを与えてくれる。10ほどのエピソードはバラバラに読むこともできるし、読みやすい本。書かれている世界の時代はすこし古いけど、むしろ変わらないものを感じ取るのに都合がいい。

香山さんの選書より

やっぱり本を読む人は本の紹介が上手です。買いました。

ベルリンうわの空

ドイツ、首都ベルリン。ベルリンといえば、壁、ビール、ソーセージ。だけじゃなくって、様々な文化、様々な人々…、パリや東京とも並ぶ国際都市だ。そんな街で僕は…、僕は…、あんまり何もしていない!ベルリンという街に「なんとなく」で移住してしまった僕は、派手な観光も、胸躍る冒険もなく、ただ毎日を平凡に過ごしている。そんな僕を人はいつも「うわの空」だというのだけれど、僕なりに、些細だけれども大切なものを集めている。ベルリンでぼんやり生きる僕の生活の記録と、街から得られる空想と、平凡な毎日ゆえに楽しめる、ちょっと小さな冒険の書。

ありがちな観光レポートではない、自然体の海外生活。誇張がないぶん、空気感が伝わってきます。登場する人物はみんな変なキャラクターになっていて、そこがファンにはたまりません。

ゴミが多い街より広告が多い街の方が疲れる、わかるなあ。自分も渋谷の情報過多なエリアに行くとラピュタのポムじいさんのようになります。

お嬢さん放浪記

「お嬢さん育ちに一本筋金を入れてもらいたい」―元総理の犬養毅を祖父に持つ27歳は、単身欧米を渡り歩くことを決意する。アメリカ留学中にはサナトリウムで“起業”したことで逮捕状が出され、オランダでは洪水に遭遇し、フランスでは金欠と高熱に苛まれるが、数々のピンチを「友情のパスポート」で乗り越え、見聞を広めていく。戦後まもない世界を自分の目で確かめた、セレブお嬢さまの奮闘記。

まず驚いたのは、1958年の文章なのにとても読みやすいところ。活発な道子さんが各国でいろんな人を巻き込んで次々とすごいことをします。現実とは思えないほどの様々な出来事とハートフルな人々。まるでハウス劇場です。

1958年にこの本を読んだ女性はきっと憧れたでしょうし、勇気がわいたと思います。道子さんのように国籍関係なく相手の懐に入れるのって天性だと思います。

だれにだって偏見はある

外国への偏見を読者に抱かせないように、香山さんと道子さんの本はとてもフラットな視点で書かれています。しかし人間の書くものですから、主観は滲み出ています。

こうなったら、数日間滞在した旅行者が抱く印象も、数十年住んだ人が抱く印象も、この本を読んだ人が抱く印象も、すべて正解でいいんじゃないでしょうか。だれにだって偏見はあって、それも時々で変わりますから。

それにしても、旅文学ってすごいですよね。

普通だったら何気なく過ごしてしまう日々をしっかりと記録し、普通では起こりえないイベントに巡り会い、それを人に楽しく伝えられるって、才能のかたまりでないと書けませんよね。

ベルリンうわの空(Amazon)
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最近読んだベストな一冊

ブックオフで買ったまいんちゃんです。

お手軽なレシピが満載で、我が子もさっそくトライしてました。

しかも尊いんですよ。

ほら、尊いでしょう。

尊いのかたまりです。

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