FUJI ROCK FESTIVAL ’06

日記

フジロックフェスティバルの3日目に行きました。灼熱の太陽の下、あろうことか日焼け止めを塗り忘れて顔におかしな焼け跡が残ってしまいましたが、とても楽しかったです。
実のところフジロックは初体験。偶然にも今年は10周年だったそうです。話には聞いていましたが、実際に行くとその規模の大きさには本当に驚かされます。

早朝に車で到着し、グリーンステージでレジャーシートを広げて食事をしながらのんびりと開始を待ちました。

最初に登場したのは鼓童という和太鼓集団。出だしから目の覚めるような迫力ある演奏にすっかり気分は盛り上がりました。まさにカッコイイ!の一言。下手なテクノよりも数百倍踊れます。いわゆる和太鼓の演奏よりもエンターティメント性が高く、見ごたえも十分。彼らは世界各国でライブを行っているそうで、同じ日本人として誇らしい気分にさえなりました。今回一番の収穫です。

次に登場したのはTHE REFUGEE ALL STARS OF SIERRA LEONE。アフリカの伝統音楽をルーツに持ちながら、レゲエやダンスなど幅広いジャンルをものの見事にこなします。「おーぅどりぃーましょーう!」「へーいわ!」などと片言の日本語で一気に観客の心を掴んで、最後は大勢を踊らせて大盛り上がりでした。英語は苦手ですが、MCの中で “civil” という単語が聞き取れたので調べてみたところ、このバンドは祖国の内戦から逃れたメンバーで構成されたそうです。彼らの叫ぶ「へーいわ!」の重みをあらためて感じました。

鼓童もREFUGEE ALL STARSも予備知識が無かったのにすごく楽しめました。こうした偶然の出会いも野外フェスティバルの魅力ですね。

続いてKT TUNSTALL。聞いたことがある名前でしたが思い出せず、途中で食事を買って戻ってくると聴き覚えのあるメロディが。ラジオで聴いて以来、すっかり気に入ってiTMSで買った “Suddenly I See” です。あれを歌ってたのはこの人だったのか、というアバウトぶりで大変失礼なことをしてしまいましたが、好きな曲だけは聴き逃さなかったので良かったです。

その後、小野リサさんのライブを聴くためオレンジコートに移動。ロックの祭典に小野さんのほんわかボイスはどうなのかと思いましたが、やさしい声とハイクオリティな演奏でとても心地のよい時間を過ごせました。できることならば草の上に寝転がって聴いてみたかったです。

次はお目当ての一つ、フィッシュマンズのライブです。ご存知の方もいると思いますが、バンドの顔ともいうべきボーカルの佐藤さんは亡くなっています。誰が歌うのか気にしていたのですが、贅沢なことに曲ごとにゲストボーカルが登場し、様々なテイストで名曲を聴かせてくれました。ところが聴けば聴くほどどうしても佐藤さんが偲ばれて、すっかり日が落ちて星が光始めたころに「ナイトクルージング」が演奏されたときはさすがに悲しくなりました。

そしてこの日最大のお目当て、ゆらゆら帝国の登場です。相変わらずMCもなく、演奏も3人のみという超硬派なライブでしたが、とても3人でやっているとは思えないほど迫力がありました。わかりやすい曲から始まり、徐々にディープになり、いつのまにやら「ゆらゆら」させられてしまう、それが彼らのいつものやり方です。ファンだから、というのもありますが、今回のベストアクトを選べと言われたら迷わず彼らを選びます。

さて、その後もライブはまだまだ残っていたのですが、STROKESを少し聴いた後にここが引き際と決断、腹八分目で退場しました。車で一泊して早朝に帰ってきたのですが、夜は寒くて凍え死ぬかと思いました。日焼けをするほど暑くなったかと思えば、今度は凍えそうに寒くなる。苗場の夏は想像以上に過酷でした。

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